その他の事業
1 マラッカ・シンガポール海峡における水路測量事業
マラッカ・シンガポール海峡は、潮流の複雑さ等により海底地形が変化しやすく、1996~1998年にかけて行われた水路測量から15年以上経っているため、沿岸3か国から当協議会に対して新たに行う水路測量事業への参加協力が求められました。
本水路測量事業は2段階に分かれ、フェーズ1事業として緊急に測量する必要がある分離通航帯(TSS)内の5海域を2015年~2016年に、フェーズ2事業としてその他のTSS内の水深30m以浅の部分を2018年~2023年にかけて、マルチビーム測量方式で測量し、最新の電子海図として更新を図ろうとするものです。
フェーズ1事業に関しては、日本側は当協議会を通じて資金協力32万ドル及び測量船への技術者の派遣の技術協力を行いました。2016年3月までに実質測量は終了し、更新された電子海図が2016年11月に沿岸3か国当局から発行されました。
フェーズ2事業に関しては、TSSの実質3分の1の面積に当たる海域を測量するもので、日本ASEAN統合基金(JAIF:Japan ASEAN Integration Fund)を活用して、当協議会が実質的な調整・管理進捗を行って実施するものです。2018年から測量調査が進められ、2023年に終了しました。